梨沢 二の谷 アイスクライミング 【南木曽岳】

2011年2月6日
梨子沢 二の谷 アイスクライミング 【南木曽岳】
渡辺・大祐

瑞浪6:30=東山神社P8:00-下の大堰堤8:30-分岐の堰堤9:30-二の谷F1 11:00-
F2 13:30-F1 15:10-東山神社P16:30=瑞浪18:10

二十数年ぶりに南木曽岳梨子沢再訪です。
 昨年暮れに大祐がアイスバイルを二本買った。
非常に高価なバイルを買ったけれど、彼はアイスクライミングをしたことがない。
そして未だそれをせずにいる。そしてその季節も過ぎようとしている。
折角買ったのだから行かねばなるまい。

       梨沢1IMG_1903

梨沢2IMG_1908

 今年は年末から寒波続きで南木曽岳の滝の氷も確実に発達していると思われる。
ただ南木曽岳の氷瀑に辿り着くには渓谷の深雪のラッセルをしいられた覚えがある。
案の定、林道から谷へ降りると当然トレースは無く、川原の石は雪に覆われ非常に歩き難い。
二俣に分ける堰堤の上でワカンを履いた。
ワカンを履いても足は深く埋まりラッセルを交代しながら急登に喘ぎ、何回か渡渉を繰り返す。

梨沢3IMG_1909

 気のせいか、記憶よりも水量が多いような・・。もしかしてここ数日の暖かさで氷が融けてしまったろうか。
喘ぎながら「折角来たけど氷瀑は融けて無いかもしれん」
「ええですよ。ここまででも十分楽しんでますから」と大祐は優しいことを言う。
やっと一の谷分岐に辿りつき、直ぐ上にある二の谷を目指す。二の谷奥に氷瀑が見えた。
良かった。氷瀑までは直ぐそこなのに益々谷は歩き難いラッセルであった。二の谷F1下部に着いた。
車を出てから此処まで3時間も要した。

       南木曽1

       南木曽2

 ナンチャッテクライマー二人ではいきなりリードという訳には行かない。
私はF1上部の潅木にトップロープの支点を構築するため氷瀑左脇の階段状な弱点を登った。
確保する大祐とはロープに繋がっているが途中にランニングを取る支点は無い。
一段目2mをバイルとアイゼンを効かせ狭いテラスへ上がる。また2mの氷を登って上のテラスへ。
そして更に2mほど氷を登りこれも狭い三段目のテラスへと出た。
氷瀑側上部の一部は融けて薄く飛沫を上げていた。
トップでここを登るのは躊躇われ、左の傾斜する岩のバンドから上へ抜けようと思った。
二本のバイルの先が何とか岩の割れ目に入った。
それを頼りにぐいっと1mほど体を持ち上げたところで両手のバイルの先が岩から抜け外れ、・・落ちた。

 此処まで高度感も恐怖感も無く、まして私が落ちるなど想像もしていなかった。
階段状でもあるし、もし時々に踏み外してもテラスで着地。の筈だった。しかし時々のテラスで止まらなかった。
7mくらい滑落した。
「落ちていくのが、まるでスローモーションを見ている様だった」と大祐が言っていたが、
滑り落ちていく私もまたスローモーションを見ている様にゆっくり氷と雪と空の景色が二転三転した。
しかし一瞬のことだ。途中頭にドスンと大きな衝撃を受けたことは覚えている。
一番下に落ちた瞬間には大きな襲撃が無かった。
これは三段目のテラスに登っているとき何故か気付かなかった倒木の先にロープが偶然引っかかり、
慌ててロープを大祐が引いてくれたのでロープが張られたためだと思われる。
また一番下の雪が厚く柔らかであったことも辛うじて幸いした。
落ちたという精神的なショックとぶつけた頭で暫らくボーッとした。
それ以外どこも痛みは無い。頭はヘルメットが守ってくれたようだ。

       梨沢4IMG_1914

       梨沢5-1IMG_1918

 F1を直登出来ないとトップロープの支点は出来ない。
左岸のルンゼからF2まで上がる事にした。この深雪を被った急なルンゼが手強かった。
ルンゼ上部から様子を窺うと
F2スラブ状の滝は、右半分の雪が融け水が流れているが左半分はべったりと凍っている様子だ。

梨沢5-3IMG_1921

梨沢5-2IMG_1929

 F2途中左岸に太い針葉樹があり、そこをトップロープの支点とすることにした。
そこまで斜上する雪壁は傾斜がきつく危険なのでロープを出し、大祐トップでたどり着いた。
その幹にロープをセットしF2基部へ懸垂下降。ここまで来るのにまた一時間を要した。
 此処でお湯を沸かしカップ麺を食べ、いよいよというか、やっとアイスクライミングごっこをする。

       梨沢6IMG_1932

       梨沢7IMG_1936

       南木曽5

 10mほどの氷瀑を交代で二度トップロープで登った。
氷は確実に凍っているが、スラブとに間が融けて空洞になっているようで、
バイルを突き刺すと樽を叩いている様なポコポコとした音がする。
大祐始めてのアイスクライミング。「楽しいけど手足がプルプルします」

       梨沢8IMG_1939

       南木曽6

 F1も懸垂で降り、荷物を纏めて下山に掛かる。
来るとき苦しかった道はトレースもあり、また下りなので非常に楽だ。楽だが危険だ。
私は二度コケ、大事な冬山パンツの左右の膝小僧を破いてしまった。ショック!。
車に戻ると同時に雨が降ってきた。

梨沢9IMG_1942

 大祐曰く「僕は岩登りとかアイスクライミングとか登攀系は苦手かもしれないです」大丈夫、私も苦手だ。
今日のは余興だ。
しかし、これから幾らかでもアルパインを目指すなら技術として最低限は体現し身に着けておく必要があると思う。
だけど余興で事故しちゃイケナイね。

 落ちた時後、頭に受けた衝撃で、ぼーっとした以外何処も痛みは無かった。
しかし下山に掛かる頃から腰が痛いのに気付いた。
落ちた時どこかで腰を打ったというよりも体をひねって痛めたと思う。
家へ帰ると益々その腰の痛みが酷く、中腰になるのが辛かった。
また帰ってから鏡で顔を見ると鼻の上が内出血しており、押さえると鼻の軟骨全体が痛い。
                   記録:渡辺


         滑落した場所
       名称未設定-1 


 2011.2.6梨子沢













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