槍ヶ岳   【北アルプス】

2014年4月13日
槍ヶ岳 BCスキー  【北アルプス】
近藤・大祐・林


我会の鉄人近藤さんが槍ヶ岳BCスキーに行くというので乗ってみました。
この時期ならピッケル、アイゼン無しで槍の頂上までピストン出来るよ~って。
一緒の山行はお正月以来です。

メンバーは近藤さんと大ちゃんとおいら。
そしてお正月も現地集合して合流したM君
こう見えておいら、槍ヶ岳なんぞ一度も行ったことがありません。
ちょっとビビリながらネットで検索すると...大体泊まりの山行。

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こう見えておいら、槍ヶ岳なんぞ一度も行ったことがありません。
ちょっとビビリながらネットで検索すると...大体泊まりの山行。
今回は日帰りの予定。
日帰りで見つかる記録はどれも長時間行動のものばかり。
計画書が届いたら15時間行動の予定だとか。((((;゜Д゜))))

期待と不安と荷物を載せて集合場所から土曜日の22時に出発。
新穂高の無料Pで身支度をして2時、ヘッデン点けて出発。

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林道をトレランシューズで歩きます。
兼用靴はザックに括ったスキーに嵌めてあります。
荷物重いです。(;´Д`)ハァハァ

林道の雪が途切れなくなった頃を見計らってスキー歩行に切り替えます。
やっと楽になります。

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うす明るくなる頃、白出沢に到着。
このあたりから右俣谷の川原を歩けるようなので降りてみます。
ウロウロ彷徨い、先行者のトレースらしきものを発見して堰堤上の川原へ出ます。
アップダウンを繰り返しながら川原のトレースを辿りどんどん高度を上げていきます。

が、近藤さんの様子が何かおかしい。( ‥) ン?
どうやら寝不足で本調子ではないようです。
いつもより休憩を多めに入れながら登っていきます。

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途中、いくつかデブリを越えて行きます。
上に雪が載っていたり、トレースもあったりして、通過は割と楽でした。
あまり長居したくないので素早く通過します。ΣΣΣ≡┏(*´・Д・)┛ テクテク

滝谷避難小屋を過ぎると谷の向きがそれまでの東向きから北向きに変わってきます。
一旦対岸の斜面を登ります。
太板でのトラバースの連続でやっつけられていた左足が喜びます。

先行トレースの斜度がややきつく、シールだけでは少々辛くなっていたのでクトーを付けます。
が、妙に硬いトレースでうまく刺さらず、少し戻るような感じです。
トレースをわざと外したほうがクトーとシールが両方効いて登りやすいと気づくまでしばらく苦労します。

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南沢を通過した先の樹林帯で小休止をしていたら、近藤さんは居眠りを始めました。ZZzz…(-_-)
どんだけ疲れてたんでしょう。
でもまだまだ先は長いのです。

槍平小屋を過ぎたあたりから日が当たり始めます。
日焼けどめを塗り、帽子を...
帽子忘れました...。orz
なんと手ぬぐいもありません。
昨日床屋で刈ったばかりのスッキリ頭の頭皮に紫外線を感じながら登ります。

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今日のM君は調子がいいようで、大きなボードを背負ってスノーシューでサクサクと登っていきます。
対照的に近藤さんと大ちゃんが調子が上がらないようでジリジリと遅れて行きます。
おいらはいつもどおり、一歩一歩小さくても遅くても止まらないように登り続けます。

左右から合流する谷は、どいつもこいつもデブリを吐き出しています。
なるべく直登コースになるように登りたいのですが、
デブリからはある程度距離を取れるようにコースを選んで歩きます。

傾斜が一段とキツくなり、谷の向きが東向きになっていきます。
飛騨沢です。
時々横切るボードの跡が硬くしまっていて、ここでも油断すると少しずれるので、歩幅を微調整して越えます。

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少し離れたところにある夏道に近いところを登っていたM君が尾根状地形で休憩しています。
直登コースから外れて合流し、後続の到着を待ちます。
上には槍ヶ岳山荘が見えます。反対を見ると真っ白な山。
名前は...わかりません。^^;;;;
いつも通っている乗鞍岳は分かりました。

2人の到着後、さらに休憩(笑)
そういえば...と山の名前を聞いてみたら、笠ヶ岳だそうです。
あ~笠かぁ。なるほどね~。という形です。

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再び登高開始。
絶景の飛騨沢を乗越目指して歩きます。
好調M君、マイペースおいら、寝不足近藤さん、オーバーヒート大ちゃんと長い列になります。
所々に黒い石ころが落ちてます。
上からもたま~に落ちてきます。
雪の上だと音もなく落ちてくるので注意します。

乗越まであと30分くらいか?というあたりで再び後続との合流待ちで少し休憩。
単独行のスキーヤーが本気アイゼンで登ってきたのでちょっとお話。
聞けばこの時期は上部はカチンコチンとのこと。
マジで?(゜д゜lll)
今日の予定ではトレランシューズで槍までピストンって...。
なんかおかしいんですけど...。

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乗越からスキーヤーが滑ってきます。
ジャンプターンしてます。
モナカが飛び散ります。
辛そう...。

疲れたー、眠いーとやって来た近藤さん、汗をポタポタ落としながらやって来た大ちゃんと協議の末
乗越経由をやめて直接槍ヶ岳山荘を目指すルートに変更する事に。

思えばこれが間違いの始まりでした。

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斜度がさらにキツくなり、横爪付きのクトー+クライミングサポートMAXを以てしても直登が厳しくなり
少しトラバース気味に登ります。
ここらからおいらもかなりバテてきて、5歩あるいては一休み、10歩あるいては呼吸を整え
休まず歩き続ける事が出来なくなってきます。

目指す山荘横からスキーヤー、ボーダーが現れます。
少し目を離したスキに、一人が何かを落としたようで、
黒い物体が雪面を転げ落ちていきます。

この時は思いを巡らす事ができませんでしたが、彼はおそらく転倒し、
ヘルメットにでもつけていたカメラがステーごともげて落下して行ったのでしょう。
ということは斜面状態はかなり厳しいものだったと想像できます。
が、バテて思考能力が落ちていたであろうおいらはM君に続いてどんどん登っていきます。

雪面...というよりほとんど氷盤のような硬い斜面に差し掛かります。
少し強めに蹴り込んでもクトーはほとんど刺さっていません。
ふと、フォールラインを見ると黒々と岩が見えています。
ここでは失敗は許されません。
紅葉おろしになってしまいます。
慎重に歩を進めます。

この時点で先頭のM君が見えるのはおいらまで。
後ろの2人からはM君がどうしているのかは見えなかったと思います。
ここでM君を引き止めて、後続と相談することもできたハズなのに
おいらは自分の足元に精一杯で、M君をロストします。

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うまく刺さらないクトーのために、ストックで雪面を砕いてクトーの架かりを作りながら進みます。
一歩進むだけなのにえらい時間がかかります。
ようやく下の岩をかわしたと思ったら今度はクトーにトラブル発生。
使った事のある人はわかると思いますが、ブンリンのクトーはストッパーが勝手に回ってしまうという弱点があります。
余裕のあるときはチェックしながら修正していましたが、この土壇場で谷足(左)のクトーが完全にフリーになります。

クトーを落としたらもう登ることは不可能です。
何が何でも落とすわけにはいかないのでとりあえず考えます。
元通り登れる状態にするためには一度ストッパーのロックナットを緩めて
きちんとクトーをはめ直したあと再びロックナットを締め付けなければなりません。
そのためには谷足のスキーを外す必要があります。
意を決して作業にかかります。

が、その前にディアミールのヒールをロックしておきます。
こうするとクトーがスキーから脱落することはなくなります。

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ザックについているレンチを取り外してポケットに入れ、再びザックを背負います。
ウエストベルトも全部締め直します。万が一にも落とさないように。
山側(右)のスキーの上にしゃがみこみます。
左足を引き寄せます。
ヒールのリリースレバーを手で押し込み、スキーを外します。

外れた~。やったああぁぁぁぁ(ノ*´_○`)
急いでクトーを修正します。
こびり着いて固まった雪が邪魔です。きーーーーーっヾ(*`Д´*)ノ"彡☆
落ち着け、慌てるな。
慎重に作業を進め、クトーを元通りに付け直します。

再びヒールロックしたスキーを左足の下に差し込み、リリースレバーを引っ張り上げて完了。
ヒールをフリーにして再び移動開始します。

しかしね、クトーの構造は右も左も基本的には同じなんです。
今度は山足(右)のクトーが調子悪くなります。

再び同じ作業です。
手順はわかってるので今度は早く終わると思っていたら...

落ちました。(T_T)


この時、自分の体から離れている物は3つ。
ストック2本と外したばかりのスキー1本。
ストックは2本まとめて掴む事ができました。
スキーは最初は近くにあったのに自分の落ちるスピードよりもゆっくりだったので手が届かなくなり...。
諦めて下を確認。
どこまで落ちるのやら...。

...と思ったらすぐに吹き溜まりがあって、運良くそこで止まれました。
上を向くと、ブレーキが引っかかりながらコロコロとロールしてくるおいらのスキーが見えます。
うまいことこっちへ向かって来たので落ち着いてキャッチ。
何一つ無くすことなく、20m弱落ちただけで済みました。

転がってる間に雪まみれになった右腕が冷たいです。
雪を払いのけたら変な色の水が...。
少し擦り剥けて、血が滲んでました。

こんな時はRICEだったっけ。
レスト...そんな暇なし、パス。
アイス...雪はいっぱいあります。
コンプレッション...雪を押し付けます。
エレベーション...作業続行、パス。

擦り剥けたトコロに雪を3回くらい押し当てて、
なんとなく血が薄くなったような気がしたので終了。
時計を見ると13時半。
時間切れでしょう。

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さて、この後どうするか。
見失ったM君を捕まえるにも、自分の装備ではこの斜面は上れません。
後続と連絡を取ろうにも小さな尾根の向こう側らしく見えません。
iPhoneは早々とバッテリー切れ。
少し降りて、回り込み、必要なら登り返すしかありません。

シールをめくって滑走準備にかかります。

滑走モードになると、あんなに苦労した斜面が嘘のように楽に立てます。
少しトラバースしたら岩の根元に近藤さんを発見しました。

距離があるのと、おいらの耳が遠いのとあって苦労しますが、
・M君は上へ行ってしまった事
・おいらはこれ以上は登れない事
だけは伝えます。
もう少し近づくと、やや下に大ちゃんも発見。
3人で大声で会話をします。

まぁ結局は待てど暮らせど上がってこない我々を待つのを諦めたM君が
登ったところをそのまま降りて来てくれた事で全てが丸く収まりましたが...

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反省点
前にもあったけどメンバー間の距離を開け過ぎた。
意思の疎通がはかれないのはダメです。

装備ナメ過ぎです。
ピッケル、アイゼンが必要な所へは行かない!なんて言っておきながら、
気づくとエラいところに踏み込んでしまっています。
もしもの時に身を守ってくれるかもしれない道具は持つべきだし、使い方も身につけなきゃ。
少し考え方を改めます。

さて、散々苦労して乗越にすらたどり着けなかった無念を滑走で晴らしましょう。
M君は毎度のごとく華麗に降りてゆきます。すんごい楽しそう。
大ちゃんが一度転んで滑落しかかりますが、上手く立て直して止まります。
うん、ウィペットも買おう。

おいらはというと...最初はそれなりに滑れていたんですが、登りでよれた脚で抑えが効かなくなり
硬いところでは叩かれ、吹き溜まったところではつんのめり、なんともかっこわる〜い滑りに...。^^;;
それでもなんとかM君のところまで降ります。

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近藤さんは心配したこっちゃないかなと上を見ると、板を履いていない...。
なにやら具合が悪かったのか、スタートが遅れていました。
滑り出してもいつものキレがなく、やっぱり相当まいってたんでしょうかねぇ。

飛騨沢を中間あたりまで降りたら斜度と雪面がいい具合になってきます。
ここではかなり楽しく滑れました。
他のメンバーもかっこよくなってきます。
上を目指す必要無かったか?^^;;

一休みしてとっておきのちびコーラを飲みます。(゜д゜)ウマー
○Kのカレーパンも食べます。( ゜Д゜)ウマー
セブンのが良かったな...。

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あまりゆっくりもしていられないんで、再び滑走開始。
どんどん南下してゆきます。
南沢と出会うまでは地形変化を楽しみながら、いいペースで降ります。
その先はデブリの上や滝の横をドキドキしながら通過します。
デブリ帯をぬけた先でもう一度休憩したら、白出沢の堰堤まで降り、
夏道まで登り返します。

あとは林道を帰るだけなのですが、これが結構キツイ。
漕がなくても行けるようだけど、みんなが飛ばすもんだから漕いでゆきます。
途中で雪の切れたところが少しあったけどほとんど滑って戻れました。

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板を背負って林道を歩き、駐車場にたどりついたら17時半。
15時間半の行動でした。
長かったわ〜。

下山報告入れて、荷物を片付けて向かったのは平湯の森。
温泉最高!
擦り傷に少ししみるけどこの程度で済んで良かったです。

家に帰って荷物を片付けたら泥のように眠りにつくのでありました。
記録:林

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