梓川支流  前川本谷

2015年8月15日
梓川支流  前川本谷   【乗鞍岳】
林・大祐

乗鞍へ山スキーに出かけると時々お世話になる前川本谷左岸尾根コース。
この時、つい入り込んでしまいたくなる前川本谷であるが、
おいらのスキーのお師匠様からは【いつ、いかなる時にも進入禁止】と言われていた。
そんな気になる前川本谷を沢登りで詰めたという記録をしばらく前に見かけてから、
いつか行ってみたいなぁと思っていた。
...ら、ひょんなことからこのお盆休みに実現することになった。
ただし、最上流の入渓可能地点から日帰りの軽装で、
なおかつ下りはバス使用というヌルい(と思われる)プランである。
乗ってくれた大ちゃんと共に前日夜に乗鞍高原に入り、早朝からの行動に備えてテントで眠る。

1-P1050443

翌朝4時、目覚ましで起きるも辺りは暗い。そして寒い。ダブルパンチの予想外。
それでも準備を進めて予定より30分遅れで
エコーラインの東大ヒュッテ口から入渓点を目指して歩き始める。
この道はスキーとMTBでは通った事があるが、歩くのは初めて。
30分と見積もったがやや遅れて40分で入渓点に到着。
さらに諸事情で10分を費やし、50分おくれの5時50分遡行開始。

2-P1050446

3-P1050452

木曽の川原とは明らかに違う渓相を慎重に歩く。
魚影は薄い。
特に困難な箇所もなく約30分で前川本谷大滝に到着。
水量がさほど多くないせいか、落差はあるが迫力はそれほどでもなかった。
だがキレイな滝である。
魚影を確認すべく滝壺に近寄るが、壺というよりはタライのような感じで魚は居なかった。
そして爆風で巻き上がる水しぶきをたっぷり浴びて全身を潤す。
時間が早すぎて虹は見られず、やや心残りであるが先へ進むことにした。
この後は高巻きが待っているのである。

4-P1050466

隣の沢を登って回り込むつもりでいたのだが、
滝との間の尾根は見た目に難しくはなさそうである。
少し戻って取り付きやすそうなところから巻き始めるとするすると登れる。
こういうところのルートファインディング、大ちゃんは慣れている。

5-P1050474

一つ目の滝と二つ目の滝はまとめて巻く予定ではあるが、姿くらいは拝んでおきたい。
地形図と高度を確認しつつルートを選び、おいらが若干登りすぎたところを修正し、
1時間ちょいで二つ目の滝の姿を確認。
ただ下まで降りると登り返すのが大変そうなので上から眺めるだけにして再び登り始める。

6-P1050476

7-P1050480

8-P1050486

二つ目の滝の落ち口までは20分ほどで辿りついた。
この先はナメ滝が待っているはずだ。
当初は次の滝までの区間にどこか幕営出来そうなトコがあると良いなと思っていた。
が、らしい所は無く、歩き出すと僅か10分で滝に到着。
苔むすナメ滝。
見る角度によっては下の方に小さな虹が見える。
虹は一つ目で見たかったがまぁ仕方ない。

9-P1050491

10-P1050492

右から巻くか、左か、大ちゃんの見つけた答えはなんと真ん中。
植物を利用してうまく上れた。
最後に少し頑張って左に回り込んでちょうど良いとこに出る。

11-P1050495

12-P1050498

13-P1050499

この先は困難な所はないはず、と思っていたがなかなかどうしてわっはっは。
想像以上に楽しませてくれる区間が続いた。
しかし、三つ目の滝を越えて以降、水温の低下が顕著である。
さっきまではじゃぶじゃぶと水の中を歩いていたが、少し水から離れて歩くようになる。

14-P1050502

15-P1050503

ココに来たのは冬にスキーで進入した際にこの区間のどこかで
乗鞍高原方面に逃げられる所は無いかを見に来るのが目的でもあったのだが、
残念ながらそれは容易では無い事が分かった。
積雪が多ければ状況も変わるかもしれないが、確認する術は無いし、
リスクをとってまで来る事はないと思われる。
そしてこの季節には似合わない物を発見。スノーボードである。
剣ヶ峰でザックから落ちたのか、滑走準備中に流してしまったのか。
他にもグローブとかテルモスとかいろいろ...。
山での落し物には気を付けよう。

16-P1050514

17-P1050519

ゴルジュに入り、しばらく登ると水がなくなってくる。
雫が落ちているがこれで水とはお別れか。
あと5時間も水なしの登りが続くのかと思うと萎える...。
心なしか虫が増えたような気もする。
そして日差しが刺さる。
暑い...。

18-P1050525

19-P1050529

そういえばもう2000m超えているのだ。
いつもの裏木曽あたりなら終了している。
だが今日は3000mまで登る予定なのだ。
休み休み、花や景色に癒してもらいながら徐々に高度を上げる。

20-P1050532

21-P1050533

横から合流する沢の上部に雪渓が見える。
振り返れば野麦峠スキー場も見える。
そして一度は消えた水が再び現れた。
雪渓から落ちる水を貯めて飲むと冷たくて生き返る。
ちょっと不純物が混ざっているかもしれないけど気にしない。

22-P1050547

23-P1050550

左岸絶壁のプレッシャーが減り、沢が広くなり、いつもとは違う姿の剣ヶ峰が見えてくる。
観光客がいっぱい見える。
見えるはずだった穂高は雲にかくれんぼ。残念。

24-P1050553

25-P1050560

26-P1050566

27-P1050569

28-P1050575

29-P1050584

スタートがやや遅れたが時間に余裕はありそうだし、
せっかくなので普段は行くことが無い高天ヶ原に進路をとる。
ざらざらと崩れる地質と高山植物の地雷に苦労しつつもなんとか到着。
三角点は無い。
どこがピークなのかもわかりづらい。
名前の通り原っぱのような所であった。

30-P1050585

31-P1050586

32-P1050599

さて、目指す剣ヶ峰には観光客がいっぱい。
石とか落とされたら嫌なので直接剣ヶ峰を目指すのはやめて、
奥の院との間の鞍部へ一旦逃げてから剣ヶ峰へと登ることにした。
こちらも高山植物が所々にあるのでなるべく踏まないようによろよろと歩く。
最後の岩場を回り込むように鳥居の直下へ詰めてくぐったら山頂である。
14時。なんだかんだでほぼ予定通りの時間になった。

33-P1050602

34-P1050603

いつも来る冬の間はタダの風よけの社に今日は人が居る。
そういえば雪の無い時期にココへ来るのは初めての事である。
せっかくだし、大ちゃんおすすめの縁結びのお守りを買って行こう。
バスじゃなく自分の足で登って来たのだからさぞかしご利益もあろう。
これでダメならもう何してもダメだろうねぇ、などと笑いながら下り始める。
目指すは畳平のバスターミナル。
下りを歩かなくて良い山行ばんざい。
記録:林

35-P1050608

20150818222330964.gif




















スポンサーサイト
カテゴリ
FC2カウンター